~ 巣立ち ~
~ 巣立ち ~ エピソード1
新田おひさま保育園の中には「おもしろ荘」と言う、
ちいさな生き物が住んでいる家があります。
長男としていつも先頭に立ち、
たくさん葉っぱを食べ大きく成長していた こなん君...
早朝、さなぎの皮から綺麗な羽を出し蝶々になりました!
「うわぁ、きれいだね!」
「羽パタパタしている。よーく見たら、羽が4枚あるよ!」と
どのクラスの子ども達も、しばらく綺麗なこなん君を眺めていました。
しかし、喜びや感動は束の間...
「こなん君、逃がしちゃうの?」
「いなくなるの寂しいな...」と
別れを悲しむ言葉がたくさん聞こえてきました。
小さなケースの中ではとぶことができない、
花の蜜をたくさん吸わせてあげたい、
子ども達なりに、こなん君にとってなにがいいのか、
一生懸命に考え自分の感情をグッと我慢し
みんなで「巣立ち」を見送ることにしました。
綺麗なこなん君の姿を忘れないために
たいよう組の子ども達は真剣にスケッチを行っていました。
その中で、
こなん君に感謝の気持ちを、お手紙にしている子もいました。
「今までありがとう、元気でいてね」
「たくさんお花を見つけてね」
「鳥に食べられないように、気を付けてね」と思いを伝え、
園庭やテラスから、こなん君がとびたつのを見守りました。
ケースのフタを空けると、
あっという間に高く高くとびたって行きました。
いつかまた、新田おひさま保育園にあそびにきてね..!